株券等の大量保有の状況等に関する開示制度(5%ルール)の概要について

 

上場株券等を一定の基準を超えて保有する場合は、大量保有報告書の提出が必要となります。

以下、大量保有報告書について、その概要を説明します。

注意

(1) ここに記載している概要は、主として、一般報告を対象に記載しています。また、あくまで概要ですので、詳細は法令等を確認してください。なお、不明な点はご照会ください。

凡例 法:金融商品取引法 施行令:金融商品取引法施行令 府令:株券等の大量保有の状況の開示に関する内閣府令

(2) 大量保有報告書及び変更報告書並びにこれらの訂正報告書については、平成1941日以降開示用電子情報処理組織(EDINET『エディネット』)を使用して提出していただくこととなり、紙面による提出ができなくなりました。EDINET提出にあたっての手続きについては、当局ホームページの「大量保有報告書等のEDINETによる提出の義務化について」をご参照ください。

 

 

1.大量保有報告書〔法第27条の231項〕

上場している法人の株券等を保有する者については、株券等保有割合が5%を超える場合に、大量保有報告書(第一号様式)の提出が必要となります。

 

2.報告書の対象となる株券等の範囲〔法第27条の231項及び第2項、施行令第14条の4、施行令第14条の42、施行令第14条の52、府令第1条の2

@ 大量保有者が報告しなければならない株券等の発行会社の範囲:金融商品取引所上場会社

A 株券等の範囲:○株券 ○新株予約権証券 ○新株予約権付社債券 ○対象有価証券カバードワラント ○株券預託証券 ○株券関連預託証券 ○対象有価証券償還社債 ○投資証券等 ○株券信託受益証券 ○株券関連信託受益証券

 

3.提出義務者〔法第27条の233項〕

報告書の提出主体を「保有者」といい、下記@〜Bのとおり分類して規定されています。

下記@〜Bまでのそれぞれの立場における保有株券等の数を合計して株券等保有割合を計算します。この結果、株券等保有割合が5%を超えている者を「大量保有者」といい、報告書の提出義務を負うこととなります。

@ 法第27条の233項本文 該当

自己又は他人の名義をもって株券等を所有する者

売買その他の契約に基づき株券等の引渡請求権を有する者、その他これに準ずる者〔施行令第14条の6

A 法第27条の233項第一号 該当

金銭の信託契約等によって株券等の発行者の株主として議決権その他の権利を行使することができる権限を有する者又は当該議決権その他の権利の行使について指図を行うことができる権限を有する者(下記Bに該当する者を除く)であって、当該発行者の事業活動を支配する目的を有する者

B 法第27条の233項第二号 該当

投資一任契約その他の契約又は法律の規定に基づき、株券等に投資をするのに必要な権限を有する者

 

4     株券等保有割合〔法第27条の234項〕

「自己保有分の株式数及び潜在株式数」に「共同保有者分の株式数及び潜在株式数」を加えた数を(保有者及び共同保有者の間で引渡請求権その他の政令で定める権利が存在するものを除く)、「発行済株式総数」と「自己及び共同保有者の保有分の潜在株式数」の合計の数で除して求めます。(共同保有者については下記5.参照)

潜在株式数とは、新株予約権証券等について、その権利の行使によって取得できる株式の数〔府令第5条〕

※ 信用取引により譲渡した株券等の数を控除する。

 

5     共同保有者〔法第27条の235項及び第6項〕

共同保有者がいる場合には、共同保有者の株券等の保有分を合算し株券等保有割合を計算します。共同保有者の定義は下記@、Aのとおりです。

@ 実質共同保有者〔法第27条の235項〕

共同して株券等を取得し、譲渡し、又は議決権その他の権利の行使等を行うことを合意している者。

(書面での合意の有無等、合意の形態の如何にかかわらない)

A みなし共同保有者〔法第27条の236項、施行令第14条の7

@の合意がない場合でも、下記の関係にある場合においては、共同保有者とみなす。

ただし、内国法人の発行する株券等については、単体株券等保有割合が千分の一となる株券等の数以下である場合等には、みなし共同保有者から除外される〔府令第6条〕。

夫婦の関係

支配株主(50%超の議決権を有している者)と被支配会社の関係

支配株主を同じくする被支配会社同士の関係

   ・財務諸表等規則第8条第3項に規定する子会社と親会社の関係

その他(施行令第14条の7参照)

 

6     変更報告書〔法第27条の251項、施行令第14条の72

大量保有報告書の提出後、株券等保有割合が1%以上増減した場合その他大量保有報告書に記載すべき重要な事項の変更として政令で定めるものは、変更報告書の提出が必要となります。

変更報告書の提出に当たっては、原則として、大量保有報告書に記載した事項の全てを提出義務発生日の現況に基づいて記載

保有株券等の増減を伴わない場合は、株券等保有割合が1%以上増減した場合であっても変更報告書の提出は不要であるが、その後、保有株券等の増減があった時点で保有割合を算定し変更報告書の提出の要否を判断

 

7     短期大量譲渡〔法第27条の252項〕

株券等保有割合が減少したことにより変更報告書を提出する場合で、短期間に大量の株券等を譲渡したものとして以下の基準に該当する場合は、「譲渡の相手方」を追加して記載した変更報告書の提出が必要になります。なお、この場合の変更報告書は第一号様式の「第2提出者に関する事項(5)当該株券等の発行者の発行する株券等に関する最近60日間の取得又は処分の状況」に代えて第二号様式により記載することとなります〔府令第10条〕。

・譲渡時点の株券等保有割合が、当該譲渡の日の前60日間における最高の株券等保有割合の2分の1未満となり、かつ、当該最高の株券等保有割合から5%を超えて減少した場合〔施行令第14条の8

 

8     訂正報告書〔法第27条の254項〕

既に提出された大量保有報告書若しくは変更報告書を訂正する場合に提出が必要になります。

記載すべき事項は、第一号様式の記載上の注意の(1)のe参照

 

9     特例報告〔法第27条の26、施行令第14条の822項〕

金融商品取引業者、銀行、信託会社等については、要件を満たせば基準日(下記組合せのうちいずれかを選択)時点における報告を行うこととなっています。

 ・各月の第2月曜日及び第4月曜日(5月曜日がある場合には、第2、第4及び第5月曜日)

  ・各月の15日及び末日(土曜日に当たるときはその前日、日曜日に当たるときはその前々日)

(詳細は省略、個別にお問い合わせください。)

 

10   報告書の提出

@ 提出期限〔法第27条の231項、法第27条の251項及び第3項〕

大量保有報告書及び変更報告書の提出は、報告義務発生日の翌日から5日以内(土、日、祝日等を除いてカウント)

大量保有報告書又は変更報告書を提出する日の前日までに、新たに変更報告書を提出しなければならない事由が生じた場合には、当該変更報告書は、上記の期日にかかわらず、提出されていないこれらの書類と同時に提出

A 提出先〔府令第19条〕

提出者の住所又は居所(法人については本店所在地)を管轄する財務(支)局(関東財務局の管轄区域は、関東甲信越の19 県)

非居住者については関東財務局

 

B 関東財務局における照会先

関東財務局理財部統括証券監査官 03(3502)9463

 

C 提出方法 

こちらのリンクからご確認ください。

http://www.edinet-fsa.go.jp/

 

11.写しの送付〔法第27条の27

大量保有報告書、変更報告書及び訂正報告書を提出した場合には、遅滞なく、報告書の写しを当該株券等の発行者に対して送付しなければなりません。

なお、取得資金の内訳については、当該資金が銀行等からの借入れによる場合で、借入れを行った際に株券等の取得に充てることを当該銀行等に対して明らかにしていない場合には、当該銀行等の名称を削除(様式の該当部分を削除)して写しを送付することになっています。

 

 

12.報告書の提出様式

 

@            共同保有者がいない場合

報告書の種類

提出様式

備考

大量保有報告書

第一号様式(13)を使用

第一号様式の第2−1−(7)Bは株券等の取得資金である旨を明らかにしない借入金がある場合のみ必要。(以下同じ)

変更報告書

第一号様式(13)を使用

 

短期大量譲渡の場合

第一号様式(13)及び

第二号様式を使用

第一号様式の第2−1−(5)に代えて第二号様式により記載。(以下同じ)

 

 

 

 

A            共同保有者がいる場合

連名により報告書を提出する方法

報告書の種類

提出様式

備考

大量保有報告書

第一号様式(1323)を使用

第一号様式の第2において提出者及び共同保有者各々全員分を記載した上で、第一号様式の第4で合算記載する。

また、共同保有者から提出代表者あての委任状が必要。

上記注意)

変更報告書

第一号様式(1323)を使用

 

短期大量譲渡の場合

第一号様式(1323)及び

第二号様式を使用

 

 

 

 

 

各々が別々に報告書を提出する方法

報告書の種類

提出様式

備考

大量保有報告書

第一号様式(1323)を使用

第一号様式の第2において提出者、第一号様式の第3において提出者以外の共同保有者各々全員分を記載した上で、第一号様式の第4で合算記載する。

上記注意)

変更報告書

第一号様式(1323)を使用

 

短期大量譲渡の場合

第一号様式(1323)及び

第二号様式を使用

 

 

 

 

 

 大量保有報告書を提出する場合は【提出書類】欄に大量保有報告書、【根拠条文】欄に法第27条の231項と記載。

 変更報告書を提出する場合は【提出書類】欄に変更報告書、【根拠条文】欄に法第27条の251項と記載。

        第一号様式 (1/3)

        第一号様式 (2/3)

        第一号様式 (3/3・記載上の注意)

        第二号様式

        訂正報告書

        委任状